海外FXではゼロカットシステムが採用されています。
国内FXには適用されない、海外FX特有の制度と言えるでしょう。
損失を限定できる魅力的な制度ですが、注意点や会社ごとのルールをよく把握しておく必要があります。
このページではそんな、ゼロカットシステムの概要と制度が適用されている理由について詳しく解説していきます。
詳しい内容を見ていきましょう。
ゼロカットシステムとは?!
FX取引では相場の急変動によって強制決済が間に合わず、証拠金残高がマイナスになってしまう場合があります。
海外FXのゼロカットとは、このマイナス分をFX会社が補填する制度を指します。

マイナスが出ても顧客は証拠金以上の損失を負わない仕組みです。
損失の限定により、海外FX特有のハイレバレッジでも低リスクの取引ができます。
国内FXでは採用されていない

国内FXにはこのゼロカットシステムは採用されていません。
国内FXを使っていて証拠金がマイナスになると、追証(追加証拠金)の支払い義務が生じます。
採用すれば国内FXのユーザーも増えそうだけどね。
ゼロカットがない代わりに最大レバレッジを25倍までとして、大きな損失は負わないようにしているんですよ。
レバレッジが低いと証拠金維持率は高くなるので、当然ロスカットやマイナス残高になる危険性が少なくなります。
国内FXではレバレッジを25倍までに制限をすることで、ロスカット水準に近づきにくいように設定されているのです。
また、絶対にロスカットや証拠金がマイナスにならないとは言い切れないから注意が必要だよ。
少ない証拠金で低リスクの取引をするには、海外FXの制度がおすすめといえます。
海外FXは顧客の積極的な取引を望んでいる
海外FXのほとんどの会社は、スプレッドで利益を出しています。
スプレッドは取引毎に必ず生じるものなので、顧客が取引を重ねるほど会社の利益になる仕組みです。
ゼロカットシステムがないと、顧客は巨額の損失を恐れて取引回数が少なくなってしまうでしょう。
そのため、証拠金がマイナスになることを顧客が恐れないようにFX会社で負担しているのです。
損失を恐れるくらいなら、会社でマイナスの負担をするから積極的に取引してくださいって方針なんだ。
スプレッドによる利益>ゼロカットでの補填額といった認識を持っているんだよ。
ゼロカットシステムの注意点
ゼロカットシステムには、顧客にとってメリットしかありません。
しかし、ゼロカットのル―ルや注意点についてはよく覚えておく必要があります。
残高リセットのルールは会社によって異なる
ゼロカットシステムの残高がリセットされるルールは、海外FXの会社によって異なります。
FX会社 | ゼロカット適用ルール |
XM | 残高がマイナスになった後の入金後に利設置 |
GEMFOREX | 残高がマイナスになって約60分後以内 |
TitanFX | 日本時間の午前7時、夏時間午前6時 |
iFOREX | マイナスになった時点で適用 |
AXIORY | マイナスになってから24時間後 |
このように会社によってバラバラです。
TitanFXは日本時間の午前7時、夏時間午前6時となっていますが、特に注意しなければなりません。
- 残高がマイナスになる
- 午前7時、夏時間午前6時までに入金をする
- 入金額がマイナス残高を差し引かれて入金される
このように、翌日の朝までに入金してしまうと、入金額が減ってしまうケースがあるのです。
翌日まで待つか、追加口座での取引をするなどして対応しましょう。
ゼロカットを悪用した取引は禁止
ゼロカットは海外FX特有の制度ですが、このゼロカットを悪用すると追証が生じたり口座が凍結されるケースもあります。
ゼロカットの悪用例
A社USD/JPYロングエントリー
B社USD/JPYショートエントリー
USD/JPYが急激に上昇
→A社分は利益を出し続ける、B社分はゼロカット
主に上記のような、複数社を介した両建てが禁止となります。
片方の会社で必ず補填しなくてはいけなくなるので、海外FX共通の禁止取引です。
同じ会社の複数口座での両建ても、ゼロカットを利用した不正取引となります。
絶対にしないようしましょう。
海外FXのゼロカットまとめ
海外FXのゼロカットシステムについてまとめました。
- 証拠金がマイナスになっても海外FX会社が補填をしてくれる
- ゼロカットは国内FXにない制度
- ゼロカットを悪用すると追証が発生する事もある
- ゼロカットのタイミングは会社によって異なる
ゼロカットは顧客にとってデメリットのない制度です。
そのため、ゼロカットを利用した不正取引などは絶対にしないようにしましょう。
海外FXでは高いレバレッジをかけられる魅力がありますが、ゼロカットの適用により損失の限定ができます。